2013年 03月 08日
赤襟 |
パリ市の南にあるクレテイユに大きな人工湖がある。葦原が結構残されていて釣りも禁止だから、水鳥が多いところだ。今年はそこにアカエリカイツブリが来ているとネットで知った。
この鳥は北欧やシベリア(日本では北海道)で繁殖する。越冬も北や東で行うからフランス国内では冬でも珍しく、パリ地方では滅多に見られない鳥だ。
僕は珍鳥を追いかける探鳥マニアではないが、絵になる鳥なら見に行く。アカエリカイツブリはその名の如く、首が赤みが強い茶色で、顔が白黒というコントラストが効いた鳥である。尤も、これは夏羽であって真冬はもっと地味だ。だから春先で色付いてきたのを見たかったのである。
湖に着いてしばらく探したが、さっぱり見当たらない。仕方なくオオバンやカンムリカイツブリを描いていると、そいつは現れた。
首や顔の色彩は図鑑通り。印象的だったのは嘴元のレモンイエローだった。
時々潜っては小魚を捕らえ、さかんに羽繕いをしていた。もうそろそろ遥かな北へと旅立つのであろう。
by t-kuwabara
| 2013-03-08 15:02
| 鳥