2013年 09月 09日
バルセロナ |
今年の夏休み旅行はヨメさんの提案でバルセロナへ行ってきた。
フライト+安宿のパックでお得なのがあったので決定。7月半ば、六日間ほど滞在した。
(上は1888年に万博の際に建てられた凱旋門、オキナインコが小群で飛んでいた)。
到着した日は夕方にサグラダ・ファミリア聖堂へ。言わずと知れたガウディの未完構造物である。ヨメさんはガウディのファンなので内部もゆっくり鑑賞していたが、僕はサッと観てから外で上空を見ていた。ここにハヤブサがいるとネットで調べていたからである。30分ほどしたら甲高い「ケケケケッ」という声が聞こえてきた。双眼鏡で見たら確かにハヤブサ、それも二羽いた (この時期は巣立ちしたあとなので珍しいことではない)。若鳥が成鳥に餌をねだっているようである。相変わらず工事中の聖堂上空をハヤブサが飛翔している光景は面白かった。
翌日はモンセラットへ。
バルセロナから約50キロほど内陸に向かう。列車で一時間ほどだ。ここは奇岩が並ぶ小山脈で、その形状はガウディの造形に影響を与えたと言われている。ヨメさんは教会や美術館を回り、僕は整備されたトレイルを歩いた。地中海産の植物や蝶が多く見られ、ワタリガラスが気流に乗って羽ばたいていた。
そびえ立つ奇岩は実に面白く、何枚も写生できた。
次の日、バルセロナ市内のガウディ名所をヨメさんが鑑賞している間、僕は裏山のコルセロラ公園を歩いた。公園と言っても、林や野原、オリーブ畑がある広大な場所で、トレイルが整備されているだけだ。僕のようにハイキング気分で来ている人、ジョギング、自転車、犬の散歩などいろんな人々が楽しんでいる。
セリ科の花には蝶やハチ、ハナアブなどが多く訪れていた。上はホソコバネカミキリの類。細長い体に甲虫らしくない羽を纏った奇妙なカミキリであった。
バルセロナから出て海水浴に行こうとヨメさんが意見。フランスの格言によると女の言う事は神の言葉、であるので、シッチェスという浜の街へ向かった。
有名な海水浴場みたいで、僕らを含めた観光客が多く、街中は洒落た店が並んでいた。パタネグラの生ハムと赤ワインを求め、海岸のベンチでピクニックとした。やはりスペインの生ハムは奥深い味だった。
ゆっくりと海で泳いだあと、街を散策しながら駅へ向う。海辺の古い教会では数え切れない程のヨーロッパアマツバメが旋回していた。
スペインでは格安に楽しく外食できるタパスがある。獅子唐の唐揚げ、小コウイカ炒め、片口鰯の酢漬け、小魚のフライなどを白ワインでやるのは楽しい。
あとは有名なパエリアだ。「グリル・ルーム」というお洒落な店で頂いたが、海老やムール貝の他に豚肉も入っており、いい出汁が出ていた。
六日ほどの滞在で自然観察にはあまり時間が割けなかったけれど、大型ジャノメチョウやボネリークマタカなど地中海地方の種類が見れた。
今回、どうしても写生したかったのはスペインカベカナヘビ。フランスでも普通種のカベカナヘビに近い種で、全体的に体色が淡く赤味があるとされている。
ガラッフ公園などで探したのだが全く見られなかった。珍種とは思えないので不思議に思っていたが、最終日に再び訪れたコルセロラ公園でやっと観察できた。確かにオレンジ色がかった体色で、枯葉などが多い地面では目立たない。
サボテンやムーアカベヤモリも写生したあと、ゆっくりと下山してバルセロナのホテルへ向かった。
by t-kuwabara
| 2013-09-09 17:43
| 旅行